「なんだか変だな…」と感じる体の異変。それが低血糖の兆候かもしれません。低血糖は、血糖値が正常範囲よりも低くなる状態を指し、脳をはじめとする全身の臓器に影響を及ぼします。軽度なものであれば自己対処が可能ですが、重度になると意識障害やけいれんを引き起こし、最悪の場合は命に関わることもあります。では、一体どのような状況で病院に行くべきなのでしょうか。その判断基準と重症度に応じた対処法について、具体的なシナリオを交えながら考えていきましょう。まず、初期の低血糖症状としてよく挙げられるのは、空腹感、発汗、手の震え、動悸、不安感などです。これらは体が血糖値の低下を感知し、アドレナリンなどのホルモンを分泌することで現れる自律神経症状です。もしこれらの症状を感じたら、すぐに糖分を補給することが最優先です。ブドウ糖タブレット、砂糖、ジュース、飴など、素早く吸収される糖質を摂取し、安静にしましょう。ほとんどの場合、数分から数十分で症状は改善します。この段階であれば、自宅での対処で問題ないことが多いでしょう。ただし、糖尿病治療中でインスリンや血糖降下薬を使用している方は、常に糖分を携帯し、万が一に備えることが肝心です。次に、糖分を摂取しても症状が改善しない、あるいは悪化する場合には、医療機関の受診を検討すべきです。具体的には、集中力の低下、頭痛、めまい、ふらつき、視覚の異常、言葉が出にくい、行動が異常になるなどの症状が現れた場合です。これらは脳へのブドウ糖供給が不足していることによる中枢神経症状であり、放置すると非常に危険です。この段階での自己判断は避け、速やかに医療機関を受診するか、緊急であれば救急車を呼ぶべきです。特に、意識が朦朧としている、または意識を失ってしまっている場合は、一刻を争う事態であり、周囲の人が躊躇なく救急要請を行う必要があります。さらに、低血糖の症状が頻繁に繰り返される場合も、専門医の診察を受けるべきサインです。