舌にできた口内炎を刺激せずに水分を補給する知恵
ヘルパンギーナの症状で最も警戒すべきは、舌や喉の痛みからくる脱水症状です。特に言葉で不調を伝えられない乳幼児の場合、喉の渇きよりも口の中の痛みが勝ってしまい、頑なに水分を拒否することがあります。ノウハウ紹介として有効なのは、舌の患部を避けて水分を流し込むテクニックです。まず、市販のシロップ薬などに付属している小さなスポイトや、針のないプラスチック製の注射器、いわゆるシリンジを利用する方法があります。これを使って、経口補水液を少量ずつ、頬のの内側を伝わせるようにして口の奥へ流し込みます。これにより、痛みが激しい舌の表面や先端を通過させずに水分を補給することが可能です。また、お茶や水よりも、少しとろみのついた飲み物の方が舌に留まりにくく、痛みを軽減できる場合があります。市販のとろみ剤を使用したり、冷やした葛湯を作ったりする工夫も検討に値します。飲み物の種類については、スポーツドリンクも良いですが、糖分や塩分濃度が最適化された経口補水液を最優先しましょう。どうしても嫌がる場合は、ゼリーをクラッシュして飲みやすくしたり、果汁を凍らせた氷の粒を口に含ませたりするのも、舌の冷却と水分補給を同時に行える知恵です。舌に白い潰瘍が見えるときは、粘膜が非常に脆弱になっているため、無理に歯ブラシでこすったり、うがい薬を強く使わせたりするのは逆効果になることがあります。口内を清潔に保つことは大切ですが、痛みが強い時期はぬるま湯での軽いゆすぎ程度に留め、何よりも「一回に飲む量は少なくても、回数を多くする」という小まめな補給を徹底してください。おしっこの回数が極端に減ったり、目がくぼんできたりした場合は、自宅でのケアの限界を超えているため、速やかに医療機関で点滴などの処置を受ける決断が必要です。