私は五十代を目前にして、ある朝突然、右肩に経験したことのないような違和感を覚えました。最初は「ああ、これが噂に聞く五十肩か」と軽く考えていたのですが、数日が経過するうちに痛みは増すばかりで、ついには夜も眠れないほどの激痛に変わりました。着替えの際に袖を通すだけで悲鳴を上げ、髪を洗うことさえままならない状態になり、ようやく重い腰を上げて近所の整形外科病院を訪ねることにしました。病院ではまず問診を受け、腕がどの程度上がるかのテストを行いましたが、私の腕は水平より少し上までしか上がらず、その際の痛みで冷や汗が出るほどでした。その後、レントゲンを数枚撮影しましたが、医師からは「骨には異常がありませんね」と言われました。しかし、医師の表情は曇っており、さらに詳しく調べるために超音波エコーでの検査が追加されました。モニターに映し出された私の肩の内部を見ながら、医師が指摘したのは「腱板断裂」という病名でした。四十肩や五十肩は関節を包む袋に炎症が起きるものですが、私の場合は肩を動かすための重要な筋肉の筋が切れてしまっていたのです。もし、あのまま「ただの五十肩だから放っておけば治る」という世間の噂を信じて放置していたら、切れた筋はさらに縮み、二度と元のようには動かなくなっていたかもしれないと聞き、背筋が凍る思いでした。そこからは、保存療法としてのリハビリが始まりました。週に二回、理学療法士の方に硬くなった関節をほぐしてもらい、自宅でできる簡単なストレッチの指導を受けました。治療は一進一退で、時には心が折れそうになることもありましたが、医師から「焦らずに続けましょう」と励まされたことが大きな支えとなりました。半年が経過した現在、痛みはほぼ消失し、以前と同じように腕を回せるまでになりました。今回の経験で痛感したのは、自分の体の悲鳴を素人判断で片付けてはいけないということです。病院へ行き、画像検査によって正体を見極めてもらったからこそ、正しい治療に辿り着くことができました。肩の痛みは、体からの切実なメッセージです。それを無視せず、専門家の目で見てもらうことが、どれほど大切であるかを身をもって学びました。
四十肩だと思っていた激痛が病院で別の病名だと判明した話